出典:DENKI GROOVE | OFFICIAL WEBSITE
電気グルーヴのピエール瀧さんがコカイン使用で逮捕された事件が世間を賑わせています。
若い人は本来のピエール瀧というか、電気グルーヴのぶっ飛びっぷりを知らないのでとても驚いたのではないでしょうか?
ちびっ子にとってはアナ雪のオラフ役という印象が一番強いのかもしれません。
学生時代から電気グルーヴに馴染みのある三十路世代の僕らにとって、ピエール瀧が麻薬使用で捕まったとしても、なんの驚きもなく、なんの失望もありません。
ニュースを見て最初に出た言葉は
あちゃーー!ついに!!
でした。
その後に出てきた感想は、「別にいいじゃん」
こんなことを言ったら確実に怒られてしまいそうですが、傷害や強姦や殺人、詐欺に比べたら、誰にも迷惑かけずにマンションで1人ひっそりとコカインを使用したくらいで騒ぎ立てすぎって思っています。
薬物を擁護しているわけでは決してありませんが、過去にピエール瀧が出演している作品のメディアまで回収するほど悪質とは到底思えません。
楽曲の取り扱いも然り。
ソニーミュージックベルズは明らかにやりすぎだと批判が集まるのは無理もないと思っています。
こんな対応は転売屋が喜ぶだけでは?
電気グルーヴのピエール瀧
僕が高校生の頃、電気グルーヴは学校で大流行していました。
電気グルーヴが精力的に楽曲をリリースしていたのは1995年頃でしたから、2005年~高校生になった僕らの世代とは、実は被ってません。
でもコーネリアスをはじめ、フリッパーズギターやスチャダラパーなんかの派生で電気グルーヴの人気が火が点き、CDの貸し借りが学校内で頻繁に行われておりました。
中学生の頃まで、僕の電気グルーブの知識は「Shangri-La」1曲のみ。
その曲しか知らなかったし、何がいいのかさっぱり・・・
後に「ドリカムを聞くような人が間違えて買ったらおもしろいと思って・・・」と発言しているので「Shangri-La」はネタ作だったようですね。
それがある1曲をキッカケに、電気グルーヴに対する印象が一気に変わったのを今でもよく覚えています。
それは、アルバム「Dragon」の一番最後の曲。
タイトルは『Niji』
約5分の超絶に長いイントロと美しいメロディー、さらにAメロを永遠に繰り返す五島良子の歌声に魅了されました。
虹は儚く美しく、遠くて近くて掴めない。ゆっくり消える虹を見ていると虜じかけになる・・・とそんな歌詞が永遠にリピートされます。
この歌詞、シラフで考え付いたとは思えないな~
当時から僕はそう感じていました。
www.youtube.comどうか、この映像が規制されませんように・・・
尚、電気グルーヴの曲は過激でエキセントリックな作品が大半を占めているので、虹のような正統派?な曲はあまりありません。
「え、電気グルーヴってこんな普通の曲作るの?」
電気グルーヴをあまり知らない人が「虹」を聞いても彼らの楽曲だと気付かない人が大半でした。
余談
実は『虹』はカラオケにもあって、結婚式の4次会とかで今でもたまに入れる人がいます。
ただ、イントロが5分くらいあって間奏も超絶に長いからほぼ聞いてるだけ笑
知らない人は「歌はいつ始まるんだよ!」って必ず言います。知ってる人も言います。
前奏だけで他の曲が歌い終わるくらいの長さですから笑
しかも満持ちして歌い出したと思ったら10秒歌ってまた間奏3分・・・
カラオケでは完全に嫌がらせ曲ですが、酔ってれば盛り上がります。
まさか、カラオケも配信停止なのか?
ま、まさか著書「メロン牧場」も回収?
出典:rockin'on
大学生になると、電気グルーヴよりも、石野卓球に触れる機会が次第に多くなりました。
Fujiロックでも石野卓球がオールナイトFujiの大トリでしたし、地元のクラブでも3ヶ月に1回くらいのペースで石野卓球がイベントに現れていた気がします。
田舎民の僕がまた卓球?って思うくらいローカルなクラブハウスによく1人でやってきてました。
時には石野卓球が来るって告知されてないのに、よく見るとあれ石野卓球じゃない?っていうシーンも珍しくありませんでした。
卓球さんはDJプレイが死ぬほど好きなんでしょうね。
石野卓球がソロで発表するゴリゴリなテクノに寄った作品と、電気グルーヴとして発表する作品は全く異質です。
その差は、紛れもなく唯一無二の親友であるピエール瀧の存在でしょう。
ただ、ピエール瀧は電気グルーヴのライブでもただウロウロして観客を煽って、たまに歌って、音楽的なことはほとんど何もしないことを知っている人はどれだけいるでしょう?
パフォーマーという立場で紹介されていますが、電気グルーヴの中でピエール瀧の役割は「瀧」なんだそうな笑
出典:rockin'on
つまり、僕らの世代の認識は、ピエール瀧は俳優や声優じゃなくて、「電気グルーヴの瀧」なんです。つまりミュージシャンなのです。
だから、例えジャンキーだとしても好きなものは好きなのです。
CM起用でヒットした「Shangri-La」のB面「Shangri-joppo」の冒頭の歌詞は逆再生すると「幻覚剤」って言ってるんですよ笑?
色々と当時からグレーでした。
正直オラフの声をピエールが担当していることに気付いた時は、こんな映画にピエール瀧を起用して大丈夫か?
と映画館で笑いながら勝手に心配していたくらいです。
もちろんコカインは許されるものではありません。
でも、かといってピエール瀧が捕まったからもう電気のライブには行かない、楽曲も聞かないっていうファンはどれくらいいるでしょうか?もしやいないのでは?
しかも陳述によると、現在51歳のピエール瀧は20代の頃からコカインを使用していたって・・・
石野卓球が30年以上気付かないわけがないし、知らなかったって言っても誰も信じませんし。
30年もコカインに依存してたなら、もう興味本位ではなく、立派な依存症です。
がっつり病気です。
それなのに、どうしてオラフ役を受けたんでしょうか?
人気が出てメディアに露出すればするほど、「怖い」とは感じなかったのでしょうか?
ちなみに石野卓球のTwitterでは今回の一連の騒動に対してのコメントは、「だとよ」の3文字。
— Takkyu Ishino/石野卓球 (@TakkyuIshino) March 14, 2019
果たしてその心の内は?怒り?焦り?それとも何とも思わない?
俺にも言わせて
今回の一件で、ピエール瀧の俳優業に影響が出るのは理解できます。
TVCMとかNHKのドラマとかです。
ピエール瀧さんの愚行に嫌悪感を抱いている方にとって、TVを点けて犯罪者が映っていると不快でしょうから。その対応は止むを得ません。
でも、音楽や映画やゲームは全く別の話では?
嫌でも目に触れるような媒体ではないわけだから、嫌なら聞かなければいいし、見なければいい、個人の選択に任せることはできないのでしょうか?
彼の作品を楽しみにしている層から、「その楽しみを奪う権利はない。」とそう思うわけですよ僕は。
Apple MusicもAmazonも、電気グルーヴ名義の楽曲配信を全て停止しています。
ちょっと世間は過剰に反応しすぎじゃないですか?
あー今思い出しました。マッキーは?槇原敬之。
確か覚せい剤所持で捕まって、1年くらい活動停止した後、今は普通に活動してるし、メディアにも出ています。
「作品に罪はない」という言葉をよく耳にしますが、激しく同意です。
過去の例を見ても、アーティストは麻薬所持くらいじゃ干されない。
ピエール瀧も、1年くらい自粛したら、普通に戻ってきて欲しいと願っています。
電気グルーヴのパフォーマンスもまた見たいし、映画「凶悪」のようなサイコパスな瀧さんにもまた会いたい。
オラフみたいな役はもう無理だろうけど笑
というか、俳優業はもう無理か・・・
ちょっと休んだら、電気グルーヴの「ごめんなさい全国ツアー」でも開催してください。とにかく、生きて、戻って、また作ってください!!
応援してます。
ファンだから。
僕から青春を取り上げないでください。