世界中で人気の高いロレックスの中でも、特に品薄で手に入れるのは奇跡とまで言われる人気モデル「デイトナ」
定価が1,274,400円にも関わらず、並行店では220万以上の高値で取引されるほどのプレミアぶり。
そんな品薄な「デイトナ」を手に入れる為、毎日何度も正規店に通い、デイトナの在庫の有無を聞いて周る通称「デイトナマラソン」を実行している人が急増しているそう。
奇跡的に買えた人が、その足で並行店に行って売れば、100万円儲かるわけです。
はっきり言って異常です。
そんな中、僕は正規店で「デイトナ」を手に入れることができました。しかも一見で。
さらに時計については素人で、ロレックスに関する知識はほぼゼロ・・・
運が良かったと言ってしまえばそれまでですが、自分なりに購入確率を上げるため、あることを意識していました。その「あること」とはなにか?
意識した「あること」
先に結論から申し上げると、「あること」とはずばり『転売しない』をアピールすること。
色んな方のデイトナに関するブログを読んで、購入の第一歩は、これしかないと確信めいたものがありました。
せっかく売ったレアモデルが並行店に横流しされ、本当に欲しい人は渋々プレ値で買うという現在のデイトナを取り巻く状況を、販売元であるロレックスは決しておもしろく思っていないはず。
僕はこの点に着目し、販売員に誠実さを理解してもらえなければ、在庫があっても一生売ってもらえないのでは?と考えたわけです。
そこで、「転売しない」をアピールするために必要なのは『オーバーホール』について関心の高さ。ではないかという答えを出しました。
転売を目的にしている人は、オーバーホールのことなど頭にないはずだ。と結論付けたのです。
以上のことを念頭に置き、作戦を立てました。
ここでは購入した時の流れを思い出しながら、購入にいたった経緯を具体的に書き綴りたいと思います。会話の内容は参考程度にしてください。
実際に購入したときのステータス
- 場所:関東
- 時期:秋/平日
- 時間:PM6:00頃
- 服装:スーツ(一張羅)
- 同行者:妻
- 着用していた時計:夫婦共に3針時計(ロレックスではない)
- ロレックス購入歴:なし
- 店内:ノーゲスト(途中1人来店)
- 購入方法:クレジット
会話の展開
「いらっしゃいませ」
店の扉を開けると、落ち着いた声の女性店員と目が合い、僕たち夫婦は少し会釈をしてから店内を物色しました。
その間、店員がこちらに声をかけてくることはなく、序盤は放置。
当然目当てのデイトナは店頭に並んでおらず、というかプロモデルのショーケースはスカスカ・・・
いない時をあえて狙ったので、当然他のお客さんはいません。
そうこうしていると、約3分後に声をかけられました。
店員:なにかお探しですか?
僕:あっ、あのーデイトナを探しているんですけど、やっぱりないですよね?
店員:デイトナですか、申し訳ございません。
僕/妻:ですよねー。
店員:もうずっと品薄な状態が続いておりまして・・・けっこう周られてるんですか?
僕:はい、色んな所でダメ元で聞いてるんですけど、まだお目にかかれた試しがなくて・・・もう3ヶ月は探してます笑
妻:デイトナといつ出会えてもいいようにクレジットの上限を上げたのにね。
僕:そう、もう後は出会うだけなんです。
店員:今は全国的に品薄な状態が続いていますので、難しいかもしれません。でも早く出会えるといいですね。
僕:生きてるうちに出会えるでしょうか・・・
僕:在庫は置いといて、1つ気になってる事があるんですが、デイトナのオーバーホールって高いんですか?
店員:税込107,000円です。
妻:あっ、そこまで高くないんですね。
僕:3針の時計でも70,000円くらいするので、クロノグラフは200,000円以上はするんじゃないかと思って。
店員:そうだったんですね。オーバーホールのお値段は、3針でもクロノグラフでも、そこまで金額に差がでるわけではありません。まあ、ブランドによって値段や方針も違うので一概に言えませんが。
僕:へー。107,000円だったら、維持できそうです。希望が持てました。
店員:奥様もデイトナをお考えですか?
妻:クロノグラフを購入するならロレックスのデイトナの1択です。
僕:実は、妻の方が時計好きなんです。僕も2~3年前まで時計なんてG-SHOCKでいいじゃない派だったんですが、妻の時計を見てるとオーバーホールして一生使えるような時計が欲しくなってきて。もういい年ですしね笑
店員:今ご主人がお使いの時計は、○○ですか?
僕:あ、実はこれも妻の所有物なんです笑 僕、手首がかなり細いので、妻と全く同じサイズがジャストなんです。兼用で使えるので得してます笑
妻:こっちはいい迷惑ですよ。ユニセックスを選ぶ必要があるので、純粋に欲しい時計を選べなくなって・・・
店員:でも兼用で付けられるのは羨ましいです。
そこからは、僕の手首だけでなく、指も細いことから結婚指輪のサイズが同じで・・・
指輪はどこで買っただの、時計と関係ない話で盛り上がりました。
ちなみに9号です。
店員:デイトナは生憎、在庫がありませんが・・・
と、出ました。無垢のデイトナを提案されました。
僕:これを買う財力があれば飛びつくんですけどね笑 高すぎて手が出ません。
妻:どれだけ頑張っても、無理です。お給料が倍になれば・・・だとしても無理ですね笑
そこからは仕事ネタを中心とした世間話・・・
その間に、男性のお客さんが1人来店し、何かの在庫を問い合わせた後、帰って行きました。(デイトナかどうかは不明)
店員:ちなみに、デイトナは白と黒どちらをお探しですか?
妻:白です。
僕:黒です。
店員:あれ?意見が分かれてますね笑
妻:そこは兼用で考えると白でしょ。
僕:個人的には、断然黒派なんですが、兼用で使うことを考えると白ですかね。
ここで少しお待ちください。と、店員が席を外しました。
しばらくすると店員が戻ってきて、僕たちは奥の部屋へ案内され・・・
ついにあの衝撃の一言が!
店員:大きな声では言えませんが、実は1点だけデイトナ白の在庫があるんです。
僕/妻:えーー!!!!
店員:お二人には、ぜひ大切に使っていただきたいなと思いまして。
僕/妻:買います!すぐ買います!
僕:最初にないって言ってたのは、やっぱり転売を懸念してですか?
店員:いいえ、たった今在庫に上がってきたモノでございます。でも、転売目的で購入する人の方が圧倒的に多いのが事実です。
事実、このやり取りをしている間にもデイトナの在庫の有無を確認する電話が数件鳴りました。
デイトナの在庫問い合わせの電話が後を断ちません・・・
僕:なるほど、いい迷惑ですね。単純に欲しい人に売れないっていうのは。
店員:いつになったら入るんだ!?とか予約させろ!!など、かなり高圧的な人もいて、怖いです。
店員:どの店舗で、どの販売員から購入したとか、SNS等で発信しないでくださいね。トラブルになるといけないので。
僕:分かりました。
店員:ありがとうございました。
僕/妻:こちらこそありがとうございました。
最後に
いかがでしたか?
会話はうろ覚えなので、順序や言い回しには違いはあると思います。
滞在時間は約1時間でしたので、世間話の時間の方が圧倒的に長かったのは確かです。
僕の意識したことは、冒頭でもお伝えしました通り、「欲しい」ではなく、「使いたい」という具体的なアピールです。ただ欲しいだけでなく、長期的に愛用していく上での具体的な話題を意識して会話しました。その1つがオーバーホールの話です。
家族を連れて行ったのが功を奏したのかも知れません。
実際、僕は転売目的ではなく、単純に使いたいだけだったので、その切な思いが届いて売ってくれたのかもしれません。または、本当にタイミングよく奇跡的に入荷したのか・・・今となっては全く分かりません。
運とタイミングと言われればそれまでです。
しかし、売る側も人間であり、企業の一員です。
売りたくない、売るべきではないと判断するお客には売らないのは当然の心理ではないでしょうか?
お客様は「神様」とよく言いますが、売る側も買う側も「人」と「人」。
あなたが、太い顧客ではないのなら、せめて「この人に着けてほしいな?」と販売員に思ってもらえるような努力は必須です。
例えその日に買えなくても、販売員と信頼関係を築くことは、着実に購入が近づくように思います。
転売目的ではなく、ロレックスのデイトナを愛し、心の底から身に付けたいファンこそが、正規店で購入できることを願って・・・
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